メダカの屋外飼育にはろ過装置のフィルターもエアレーションも不要です。
メダカと水量の関係では、メダカ1匹に対して1〜2リットルの水量が必要とよく言われています。適正な飼育数ならフィルターは不要です。少し過密でも(うちの睡蓮鉢は現在過密飼育ですが)やはり屋外の睡蓮鉢などではフィルターは不要です。そもそもベランダにはコンセントがないこともありますよね。
水草を適当に入れて、水換えもしていません。水が減ったら汲み置き水を足しているだけです。メダカは強い水流があると疲れてしまうので何もしなくてOKです。
フィルターはなくてもいいけど、あっても構いません。
自作フィルターの方もいらっしゃいますよね。強い水流がおきなければ、フィルターをつけても構いません。電源は最近はソーラーパネルを使うことが多いようです(お天気に左右されます)。エアポンプは室内に置いたまま、6mmのエアチューブだけエアコンの穴に通してる方もいます。これでエアリフト式フィルターが作れます。
水流がなさそうでも、人間が思っている以上にメダカにとっては流れが強く感じるので、その点注意してください。
フィルターとエアレーション(ブクブク)の区別がよくわからない。
お魚の飼育を始めたばかりだと区別がよくわかりませんよね。基本的には下記のように区別しています。
- フィルターは汚れを濾過するもの
- エアレーションは細かい空気を出すもの
上の図だと、
右上:エアレーション(A)
下:投げ込みフィルター(B)
左上:ポンプ一体型水中フィルター(C)
それぞれ詳しく説明してみます。
エアレーション(A)は細かい空気を出すもの。
エアポンプ、エアチューブ(6mm)、エアストーンが必要です。エアポンプには電源が必要です。
魚はこの泡をそのまま直接吸うわけではありません。泡によって水を動かして酸素が水に溶け込むように促します。屋外で風によって水面が揺れているビオトープの場合は、水面の揺れで酸素が溶け込むのでエアレーションは設置しなくても構いません。エアレーション(A)で水の汚れをろ過することはできません。
初心者に優しいエアレーション5点セット。これで、細かい空気がでるエアレーションができます。
投げ込みフィルター(B)はエアポンプを使って水をろ過する装置。
投げ込みフィルター(B) 本体の他に、別売りのエアポンプとエアチューブ(6mm)が必要です。エアポンプには電源が必要です。
空気が上に向かう力を利用してろ材の中に水を通します。エアリフト式フィルターともいいます。メダカや金魚の飼育でよく使われているのがこちらです。汚れのろ過とエアレーションを兼ねています。自作で多いのもこのタイプ。
空気がでるものを「ブクブク」と呼びます。ただのエアレーション(A)のこともブクブクと呼ぶし、投げ込みフィルター(B)もブクブクと呼びます。どちらかというと泡がでる投げ込みフィルター(B)を指すことが多いかも。
「一方コック」というものがあると、エアポンプから出る空気の量を調節できて便利です。2つに分岐できるものもあります。
ポンプ一体型水中フィルター(C)は一体型のろ過装置。
ポンプを内蔵していてフィルターも付いていて単体で使えます。水中フィルター(C)には屋外に電源が必要です。
投げ込みフィルター(B)も水中フィルターと呼ぶことがあって分類が曖昧です。ここではポンプとフィルターが合体してるものを水中フィルター(C)と呼びますね。シャワーパイプが付いているものもあります。水音が楽しかったりしますが、夜も動いてるとうるさいかも。大抵は横置きにできるので、水深の浅いカメ飼育ケースによく使われています。
他にも色々なタイプのフィルターがあります。
金魚の屋外飼育には濾過装置(フィルター)は必要?
金魚の屋外飼育でも水量が豊富ならフィルターはなくても大丈夫です。金魚はどんどん大きくなって、糞も多く水が汚れやすいので小さなフィルターでは汚れに対応しきれません。金魚でフィルターを使用している場合は水作フラワーや水作ジャンボなどの大きいものがよく使われています。
うちでは夏の昼間だけ水作エイトMを稼働していますが、フィルターとして水をきれいにするという目的より、エアレーション目的で入れています。金魚の場合は、底に溜まった汚れを石油ポンプ等でこまめに取り出して、水の汚れを見ながら定期的に水換えする必要があります。水換えの量はだいたい1/4〜1/3くらい(環境によります)。
夏場は、上の写真のように水が緑になることがあります。これは「青水(あおみず)」といって金魚にとっては良い状態です。水中の植物性プランクトンの種類で、きれいな緑だったり、少し茶色っぽかったりと色が変わります。
同じ緑でも、色が濃い深緑色でねっとりした固まりがあったり臭いのきついものは藍藻が繁茂したあまり良くない状態なので、手で取ったり多めに換水してください。青水も時々水換えして、金魚の姿が見えるくらいのサラサラな状態が鑑賞には向いていると思います。
最近は太陽光発電のフィルターや噴水があります。いろいろ工夫すると楽しいですよ。