ビオトープFAQ:いつの間にか睡蓮鉢に小さな貝が! 取り除いたほうがいいですか?

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サカマキガイ

大抵は水草などに卵や稚貝が付いて水槽や睡蓮鉢に侵入します。

こんにちは (๑′ᴗ‵๑)
水生生物や水生植物を育てていると、いつの間にか入れた覚えのない生物が増えていることがよくあります。中でも貝類は定番で、アクアリウムでは「スネール/スネイル」と呼ばれて嫌われたり、逆に可愛がられたりもしています。ここでは、スネールの種類と取り除き方をまとめてみました。

見た目はともかく、害になるかどうかは考え方次第といってもいいと思います。自分で入れようと思って購入/採取して入れた貝類、タニシ・イシマキガイ・カノコガイなどの仲間はここでは除きます。

目次

入れた覚えがないのに増えてる貝(スネール)の代表的なもの。

水槽のアクアリウム時代から含めると、ほとんど経験あるかも〜😂 よく遭遇してたのがサカマキガイとカワコザラガイです。今はショップによっては完全に排除できてるみたいです。以前はどのショップで購入しても目に見えないくらい小さい稚貝が付いてきて、いつの間にかスネール大繁殖!ということがよくありました。ビオトープ用の植物は屋外で育てているものが多いので、今でもスネールやミジンコ、よくわからない草が付いてくることがあります。

カワコザラガイ ビオトープ 睡蓮鉢 スネール スネイル 小さい貝 Laevapex nipponica
カワコザラガイ

よく見る貝(スネール)の名前と特徴。

だいたい基本的なのはこのあたり。たまにタニシがくっついてきたりということもあります。自分から入れる気がなくて住み着いてたらスネールの対象。

モノアラガイ ヒメモノアラガイ サカマキガイ インドヒラマキガイヒラマキミズマイマイ カワコザラガイ スネールの種類

モノアラガイ
サカマキガイと似ていますが最終的に2〜3cmに成長します。貝殻の巻き方向と触覚の形で区別できます。2cmくらいに成長してから駆除するのは精神的にこたえるので、取り除くのなら小さいうちにやりましょう。

ヒメモノアラガイ
1cmくらいのモノアラガイの仲間。

サカマキガイ
5mm〜1cm弱くらいの大きさをよく見かけます。触覚がシュッとしてます。外来種です。最初の写真がサカマキガイ、貝殻のモザイク柄がキレイですけどね。

インドヒラマキガイ
最大で2cmくらいなるらしい。よく見るのは1cm前後。この貝のアルビノがレッドラムズホーンです。

ヒラマキミズマイマイ
5mmくらいになるらしいけど、よく見るのは3mm前後。平べったい巻貝です。半透明な茶色です。

カワコザラガイ
1〜2mmの薄い笠のような形、半透明〜白っぽい貝です。小さいゆえに、一度侵入を許すとなかなか根絶できません。

さらに興味があったら専門的なサイトを探して見てくださいね。丸投げ〜😂

スネールの卵。サカマキガイの卵とモノアラガイの卵。

↓サカマキガイの卵です。透明で丸くてぷりっとした1cm前後の卵塊です。つまむとゼリー状の部分が崩れてちょっと取り除きにくいです。

サカマキガイの卵 ビオトープ 睡蓮鉢 スネール スネイル 小さい貝 Physa acuta

↓モノアラガイの卵です。白っぽく細長い2cm前後の卵塊です。つまんで引っ張るとペロンと剥がれるので取り除きやすいです。葉っぱに茶色のツブツブが写ってますが、これが稚貝ですね(多分)。サカマキガイも一緒にいた時期なので、サカマキガイかもしれません。この頃のカメラの性能があまり良くなくて、巻きがどっちかはっきりわかりません。

モノアラガイの卵 ビオトープ 睡蓮鉢 スネール スネイル 小さい貝 Radix auricularia japonica

スネールによる水生植物の食害。

水槽だとガラス面に張りついて目立つので、見つけるたびに必死でピンセットで潰してましたが、屋外だとスネールがいても少しユルイ気持ちで許せます。しかし、その温情が後に爆殖をもたらすということも経験しました。

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今は、多少のスネールがいても気にしませんが、基本ナシの方向で管理しています。スネールがいたとしても、見た目以外には害というほどの害は特にありません。が、増えすぎると上の写真のように植物への食害が目立つようになります。写真の左下に枯れた葉っぱを食べている貝がいるの、わかります? 健康な葉っぱよりはこういう枯れて溶けかけたような部分のほうが好きみたいなので、お掃除屋さんとしてのメリットも一応あります。

スネールの根絶は難しいので、極力減らす方法を紹介します。

一応、スネール駆除用の便利グッズも販売されていますが、限界だなと思ったらリセットしてみてください。

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リセット時に容器を熱湯で洗い流す
一番効果的です。リスのプラ舟は熱湯をかけても平気です(底面やタグに記載されている耐熱温度を確認してください)。容器についたスネールの卵や稚貝を熱湯で洗い流します。もちろん物理的にもゴシゴシと張り付いてるものを洗い流します。

水草についた卵は手で取り除く
これもリセット時にやると効果的です。少数の水草だけ残して卵を手で取り除き、よく洗って睡蓮鉢に戻します。面倒な作業なので、残りの水草は思い切って捨てます。同様に、水草の購入時にもよく洗い流してから入れると多少は侵入が防げます。

水草は組織培養ものを購入するとスネールの侵入を防げます。組織培養ものは水草水草用なのでビオ向きはほとんどありません。

壁面に見つけたらピンセットで潰す
それでも侵入されてしまって、成長したスネールを見つけたら、すかさずピンセットで潰します。潰したものは魚などの餌にもなります。放っておくとどんどん増えるので、見つけたら潰すを繰り返します。スポイトで吸って金魚のおやつにするという方もいらっしゃいました。消化不良をおこさない程度にやってみてください。確かにうちの金魚タライもスネールがいません。

ビオトープでのお勧めの貝は?

加温水槽でコケ取りに活躍するイシマキガイやカノコガイは寒さに弱いので屋外での越冬は出来ません。

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イナズマカノコガイ(加温水槽)

ビオトープでのお勧めはタニシ類です。が、タニシを入れた方が増えすぎる〜とよく言っているので、私は入れたことがありません。青水の透明化には威力を発揮するそうなので、青水を透明にしたい方にはとりあえずタニシをお勧めしておきます。大きさも色々あります。